好きな音楽と写真の話・・・。
切り絵とあわせてお楽しみください。
【深呼吸の必要~変わらずそこにあるもの】
エリック・カズは、前回紹介したリビー・タイタス"Love Has No Pride"のもう一人の共作者です。1947年生まれ、ニューヨーク出身。
はじめに言っておくと、
私はこの人の曲を聴くと、実際に涙するかは別として、なんだか泣きそうな気分になります。
(悲しいからなのか、嬉しいからなのか、感動的だからなのか、はご想像にお任せします)
この人は一部の洋楽ファン以外には知られていない存在です。
なぜなら作品そのものが世の中に出回らなかったからです。
例えば、エリック・ジャスティン・カズ名義のソロ・デビューアルバム"If You're Lonely"が発表されたのは1973年ですが、日本ではリアルタイムには商品化されず、レコード発売されたのは1978年でした。
CDにいたっては更に20年の時を経た1998年まで待つことになります。(しかもこの時が世界初CD化)
今回取り上げるのは、このアルバムの1曲目に収録されている"Cruel Wind"です。
「ぼくは冷酷な風にさらわれた」
”冷酷な風(Cruel Wind)”とはベトナム戦争をさしています。
その冷酷な風により命を落とした主人公とその家族の歌です。
エリック・カズのボーカルは終始淡々としていて感情の起伏が読み取れません。
しかし、そのボーカルを包み込むかのようなゴスペル調の女性コーラスや、鋭く切り込むスライド・ギター(おそらくボニー・レイットが演奏)が、曲にはっきりとした輪郭を与えています。
そして、聴き進んでいくと2番の歌詞に「ハッ!」とさせられます。
「あなたのしたことを見るがいい」
「ここに来てあなたのしたことを見るがいい」
Eric "Justin" Kaz
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